千葉県松戸市で80年代後半に建てられたマンションの1住戸をリノベーションしました。
クライアントからの具体的な要望として「対面型キッチンを有する明るく開放的なリビング」、「玄関へ入ったときに直線的にリビングが見えないようにする」こと等が求められました。
間口に対して奥行き方向が長い一般的なマンションの間取りに、寝室とウォークインクローゼットをプラスした4LDKのため、陽が入る方向は南側の一方向に限られました。そのため南側には寝室とリビング、対面するキッチンを配置し、直線上にあった玄関と廊下の芯を1mほどずらすことでリビングのプライバシーが守られる計画としました。
元々は壁向きのI型だったキッチンを対面のペニンシュラ型に変えたことで、配管ルートを確保する必要があり、キッチン側の床を少し上げる必要がありました。
既製品のキッチンを囲うように立ち上がりをつくり、キッチンに置いたものがダイニング側から見えないようにするとともに、食事などをダイニングに側に渡しやすくするためにカウンターを設置しました。
共用廊下に面する窓は、玄関に広めの土間を配置し、共用部からワンクッション置くことでプライバシーを守りつつ、通風と採光を確保できるようにしました。
将来子ども部屋として考えている予備室は外部に接しないため、明かり窓を両側に設け、採光と通風を確保しています。子供が成長するまでは家族共有の予備室として、収納や客間として利用され、子どもが増えた場合は家具等で仕切り、個室として利用できるよう考えました。
今の生活を中心に考えつつ、将来的な暮らしの変化に寄り添うことができるような住まいをつくることができました。