千葉県松戸市に建つ30年以上前に建てられたマンション住戸をリノベーションしました。
このマンションに限らず、マンションのリノベーションする場合、どの程度の工事が可能なのかをマンションの管理組合や管理会社に確認をしています。
このマンションの場合は、アルミサッシと玄関ドアの入れ替え工事をマンション全体の改修工事の時にする予定となっていたため、住人による個別の入れ替え工事は認められていませんでした。

とはいえ、35年以上前につくられた当時のままのアルミサッシや玄関ドアの断熱性能は十分とは言えず、マンション全体の改修工事もまだ先だということで、プランで断熱性を高めつつ、クライアントの生活に合った形にするにはどうしたらいいかを考え、設計を進めてゆきました。

クライアントからは、浴室に窓がほしいという要望もあったため、浴室を共用廊下側に設定するとともに、洗面脱衣、洗面、トイレ横にコンパクトにまとめて、廊下を設けずにLDKから直接アクセスするプランを考えてみました。

断熱については、玄関側にシューズクローク、ウォークインクローゼット、バルコニー側にはサンルームを設けてることで外気との寒暖の緩衝帯とし、それぞれ境界の可動間仕切りを開閉することで居室の熱環境や部屋間のプライバシーを調節できるようになっています。

中央のフリースペースは将来的に子供部屋となる予定ですが、子供が幼いうちはLDKの延長空間として活用することができます。

子供の成長と共に変化してゆけるような、豊かな余白のある住まいをつくることができました。