AIDAHO

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©AIDAHO Inc.

窓辺空間のある家

桜丘の家は、日本の住宅密集地でよく見られるような、大きな土地を細かく分割した際に生まれる、位置指定道路という私道を介して公道に接する住宅地の一角に建っている。

公道から奥まっていることで、喧騒から離れ、さらに道との間に庭を挟むように建っていることで、公道(公共スペース)から位置指定道路(半プライベートスペース)、庭(オープンなプライベートスペース)、住宅(クローズなプライベートスペース)へと領域が緩やかに変化している。
その緩やかな変化を外部だけではなく内部にまで引込むようなイメージで、外と中との境界に小さな庭を囲うように窓辺の空間をつくった。

気密・断熱性能が向上した現代の暮らしの中で、内と外とのコンディションは境界で分断され、それによって季節や時間、気候に関係なく、室内の温度や湿度は一定に保ちやすくなったが、縁側のような曖昧な領域は作られなくなってきた。

その曖昧な中間領域をあえて特別な居場所として設定することで、暮らしの幅を広げてくれる要素になるのではないかと考えた。

1階は住まい手のライフスタイルによって変化してゆけるようできるだけシンプルな箱空間とし、生活の中心となる2階の南側と西側に高さと奥行きの違う窓辺空間をつくり、その中間には新たにベランダを設けた。

この窓辺空間があることで、外部と内部とのギャップが軽減され、生活の中で、外の景色や日差しや風を心地よく感じられるような住まいへと変化させることができたと思う。

主要用途: 住宅
設計:株式会社AIDAHO
事業主: ReBITA
施工:
所在: 東京都世田谷区桜丘
敷地面積: 203.27㎡
建物面積: 176.32㎡(1F:89.43㎡ 2F:86.89㎡)
規模: 地上2階
構造: 木造
竣工:2019年6月
写真: 淺川敏(Satoshi Asakawa)