調剤薬局の建替え期間中に、1年間だけ限定で使われる仮店舗を、隣の元酒屋さんだった建物をリノベーションしてつくりました。

これまで建築の仕事をしてきた中で、自宅の工事期間中に仮住まいで過ごす方々と少なからず接してきましたが、皆さん一様に、その期間限定の住まいを楽しんでいるように感じていました。

この計画は、住まいではなく調剤薬局という多くの人が利用する場所なので、薬局を運営するクライアントだけでなく、薬局を利用する人達にとっても、一時の変化を楽しむ事ができるような場所をつくれたらと考えました。

室内は建物の補強も兼ねて構造用合板を壁面全体に貼付けて白く染色し、木材の粗さを少し残すことで、工事中のような雰囲気をあえて残した仕上げとしました。

1年という短い期間のみの営業でしたが、クライアントに壊すのが惜しまれるようなお店をつくることができました。