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2015.09.24 AIDA TALK

通常と非常のあいだ

シルバーウィークは天気がよくてよかったですね。気温もちょうどよくて出かけるにはもってこいの連休でした。連休の予定は特に決めずにいたのですが、予定が空いた一日を使ってボランティアをしに茨城へ行ってきました。

大雨による洪水被害にあった常総は都内からも近く、シルバーウィーク中のボランティアは当日決まった時間に決まった場所へ行けば参加できるということだったので、行ってみることにしました。

当日の朝、早めに集合場所へ行ったにもかかわらず、すでにたくさんの人が集まり、受付けに長い列をつくっていました。

連休なのにこんなにたくさんの人がボランティアに来ているのかと驚きつつ、列に並び、バスに乗って被災地に向かいました。私が派遣された場所は鬼怒川沿いの住宅地でしたが、生々しく残った洪水の跡を見るに、一番激しい時には肩まで漬かってしまうほどの水が来ていたことが見て取れました。
基礎以外は軽い素材で構成される木造建築は、コンクリートでできた基礎にボルトで固定されていたとしても、大量の水が一気に流れてくれば浮いて流されてしまいます。

流されなかったとしても、浸水してしまうことで、泥が大量に溜まってしまったり、畳や床材、壁材、家具は傷み、復旧には多大な労力がかかります。

私の仕事は建物の床下や敷地内に散乱した、大量の泥や藁(田んぼから流れてきた)を集め、袋に入れることだったのですが、なかなか手間のかかる作業でした。

私は家に帰れば安心して休む場所がありますが、家が洪水被害にあった方々は心から休める場所がありません。被災された方々の苦労を思うと胸が痛みました。
それでも明るく励ましながら作業をされている現地の方々には、逆に自分が励まされた気がします。

今回私が派遣された被災地周辺を茨城県常総市のハザードマップで見ると、概ね100年に1回程度起こる大雨時に、2~5メートル浸水する可能性があるエリアだということが分かります。

古くからこの地に住まわれている人の中には、鬼怒川や小貝川の洪水を経験された人もいたと思いますが、今回ほどの洪水を現実的に想定して備えていた人は少なかったのではないかと思います。

自分の住むエリアや、住むことを検討しているエリアは、一度ハザードマップで確認し、その場所のことをちゃんと調べ、認識しておいたほうがいいと思いました。

自然災害を完全に回避することはできませんが、日常の中で少しずつ備えてゆくことで、被災するリスクを少しずつ軽減してゆくことはできると思います。